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2017.10.25更新

1.成年被後見人の居住用不動産の処分について

 成年後見人は、被後見人の財産に関する法律行為について、包括的な代理権を有しています(民法859条1項)。ところが、被後見人の居住用不動産の処分については、制限があり、裁判所の許可がなければ、処分をすることができません(民法859条の3)。今日は、そもそもこのような許可が必要な理由や、「居住用不動産」とは何か、「処分」とはなにをいうのか、さらには比較的近年に出たこの点に関する裁判例をみていくこととしましょう。

 

2.成年被後見人の居住用不動産の処分について裁判所の許可が必要な理
 従来、成年後見人は、その包括的な代理権限により、成年被後見人の居住用不動産の処分を自由に行うことができました。もっとも、精神医学的にみたときに、被後見人の居住環境の変化が、その人の肉体的・精神的な状態に大きな影響を与えるこというから、平成11年の民法改正により、成年被後見人の居住用不動産の処分について裁判所の許可が必要とされるようになりました。

 

3.「居住用不動産」にあたるかどうかについて

 これまでの実務からすると、居住用不動産とは、被後見人本人が住居として使用している場合に限らず、本人が現在は病院や施設に入所したりしている居住していないものの、将来居住する可能性がある場合、又は過去に居住したことがある場合なども含むとされています。また、後で出てくる近年の裁判例でも、「居住の用に供する建物」を、「現に被後見人が居住しておらず、かつ、居住の用に供する具体的な予定のない場合であっても、将来において生活の本拠として居住の用に供する可能性がある建物であればこれに含まれる」としています。居住用不動産にあたるかどうかは、個々の具体的な事案によって異なります。

 

4.「処分」とはなにをいうか

 「処分」とは、売買や賃貸といった行為のほかに、抵当権等の担保権の設定や家屋の取り壊しといった行為も含まれます。ちなみに、裁判所の許可を得ずに被後見人の居住用不動産の売買などの処分をしてしまった場合、その売買などの処分行為は無効となり、売買などは初めからなかったこととなります。

 

5.最近の裁判例

 最後に、近年出された裁判例を紹介しましょう。これは、被後見人のかつて居住していたマンションが、「居住の用に供する建物」に該当するかが争われ、裁判所では、「居住の用に供する建物」には該当しないとして、売却行為は無効ではないとされた事案です。具体的には、甲さんという女の人が平成7年頃、マンションを購入したものの、その後平成13年に別の場所に転居し、再度、Yさん(甲さんの長男)に平成19年頃、マンションに連れて帰られました。この頃、甲さんは成年後見開始の決定が出されました。その後、甲さんは、平成21年に再び別の場所に移り住み、平成24年頃に老人ホームに移りました。そして、甲さんは、Xさんにマンションを売ったところ、Xさんは、マンションに居住していたYさんに対し、明け渡しを求めて裁判を起こしました。Yさんは、マンションは、民法859条の3にいう「居住の用に供する建物」に該当するものの、裁判所の許可を得ていないから、Xさんと甲さんのマンションの売買は無効と主張しました。東京地方裁判所は、マンションに仏壇や甲さんにとって思い出深い写真等が残っていたとしても、老人ホームに居住する前にはマンションとは別の場所に居住しており、仮に老人ホームを退去することとなったとしても別の場所で、旧知で親しい間柄の乙さんと居住することが可能であるなどとして、マンションの売却に裁判所の許可が必要ではなく、売買は有効であると判断しました(東京地裁平成28年8月10日判決)。このように具体的な事案に即して「居住の用に供する建物」に該当するかの判断をした裁判例は少なく、実務的にも重要な裁判例といえるでしょう。

 

6.最後に

 被後見人が不動産を所有しているような場合で、処分を行う可能性がある場合は、後見業務とともに登記も行うことができる司法書士に依頼することがスムーズでかつ余計な費用もかかることなく手続きをすすめることができます。

 

 

弊所では、こういった成年後見業務も取り扱っております。初回無料でご面談させて頂いておりますので、仕事終わりなどにもお立ち寄りいただけます。お気軽にご相談ください。

無料相談可能ですのでなんでもご相談下さい。

 

不動産取引による登記、相続登記など、無料相談を随時承っております。

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弊社には、司法書士数名及び土地家屋調査士数名が在住しておりますので、様々な見解からのお客様に合う計画を検討し、より良いものへと変えてゆきます。安心してご相談下さい。

他にもまたセミナーを開催しますので詳しくはフリーダイヤルまたはEメールまでお問い合わせください。

 

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投稿者: やなぎ総合法務事務所

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