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2019.09.28更新

遺言

自筆証書遺言と公正証書遺言  遺言書保管制度が新設された理由 

 

相続に向けて準備を進める「終活」が注目を集めています。
この終活の中で、最も有名な方法が、皆さんもご存知 “遺言”でしょう。
実際遺言を書きたいと思っていても、どうやって書き始めたらよいのか、どういった形式で行えばよいのか、
何から始めればよいのか、迷われている方も多いかと思います。
皆様の中には、書店で販売されているエンディングノート等をご参考に、自筆で書く遺言(自筆証書遺言)から
始められる方も多いことでしょう。
しかし、自筆証書遺言は、手軽に書くことができる反面、保管場所には注意が必要です。


遺言書をどこにしまってあるか家族に伝えておくと相続がスムーズにできますが、内容によっては一部の家族が
遺言書を破棄、改ざんする恐れがあります。一方で、遺言書をどこにしまってあるか家族に伝えなければ、家族に
遺言書を見つけてもらえない可能性があります。
故人の最後の意思表示である遺言は、家族に読んでもらえなければ書いた意味がなくなってしまいます。
こういったことを防ぐため、 “公正証書遺言”という形式で遺言書を作成することもできます。
公正証書遺言は、遺言の内容を専門家である公証人が筆記し、原本が公証役場で保管されるため、法律上無効になる
ことは通常なく、改ざんや紛失の心配もありません。
もっとも、ご自身で公証人とのやりとりを行ったり、証人2名の立ち会いをご用意し、費用もかかるという点で、
ご自身でされるには、公正証書遺言は、少しハードルが高いかもしれません。

そこで、“一般の方に広く遺言を活用してもらおう! ”
ということで新設されたのが、“自筆証書遺言の保管制度” です。


この改正法により、令和2年7月10日から、自筆証書遺言を法務局で保管ができるようになります。

遺言保管 施行


法務局で保管できるようになると、どうなるのか?
実際の運用・制度はどういったものか?
現時点で予定されている自筆証書遺言の保管制度の内容を
ご紹介します。

 

自筆証書遺言の保管制度の内容

法務局で遺言書を保管するほか、遺言者が死亡した後であれば、
全国の法務局で遺言書の有無やその内容が確認できるようになります。

 

法務省サイト

(法務省HPサイト引用)

 

 

◆自筆証書遺言の保管
 次の場所を管轄する法務局で遺言は保管
 されます。
 ・遺言者の住所地 
 ・遺言者の本籍地 
 ・遺言者が所有している不動産の所在地


 手続きには遺言書のほか、
 遺言を書いた人の本人確認書類など所定の書類が必要です。
 法務局で中身を確認するため、遺言書の封はせずにお持ち下さい。
 提出された自筆証書遺言は、法律上の要件を形式的に満たしているかの確認が行われ、原本を保管したうえで画像 
 データとして記録されます。


◆相続開始後(遺言書を書いた人の死亡後)の手続き
 【誰でもできる事項】
  ・自分が相続人になっている遺言書の有無の確認 
  (全国の法務局で可能)

【相続人など関係者ができる事項】 
・遺言書の原本の閲覧(遺言書保管の法務局でのみ可能)
 ・遺言書の画像データの確認(全国の法務局で可能)

 遺言書の原本の閲覧や画像データの確認の申請が行われると、法務局からすべての相続人に対して遺言書を保管して  
 いることが通知されます。なお、自筆証書遺言は家庭裁判所で検認手続きを行う必要がありますが、法務局で保管し 
 た自筆証書遺言は検認手続きが不要になります。


まとめ 保管制度の注意点
 自筆証書遺言の保管制度では、遺言書が厳重に保管されることに加えて、所在も簡単にわかるようになります。
 改ざんの恐れもなく、相続がスムーズにできることが期待されます。
 しかし、いくら制度が改善されても、家族が遺言書を探すために法務局に問い合わせなければ遺言書は見つかりませ  
 んので、遺言書を法務局で保管する場合は、そのことを家族にも伝えておくようおすすめします。
 厳格さを保ちながらルールを緩和する今回の改正で、より利用しやすい制度になることが期待されます。
 これから遺言書を作成される場合はこの記事の内容を参考にご準備下さい。
 より詳しい内容・遺言の中身の書き方等は、相続の専門家である司法書士や弁護士に確認することをお勧めします。

法務局

 

投稿者: 司法書士法人やなぎ総合法務事務所

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